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今鶴実践社労士事務所|東京都中央区
プロフィール
登録日: 2023年4月8日
記事 (125)
2025年11月28日 ∙ 3 分
下請法改正を歓迎するトラック運送業界が直面する実効性の課題
令和8年1月1日施行の下請法改正は、トラック運送業界にとって長年の課題解決に向けた重要な一歩として評価されていますが、反面、その実効性の確保が最大の焦点となっています。 トラック業界の深刻な現状 トラック運送業界は、全業種で最も価格転嫁率が低く、36.1%(全業種30位)という状況にあります。 令和7年11月公表中小企業庁資料より 001.pdf さらに、トラック事業者の81.4%が改善基準告示等の労働基準法関連法に違反しており、その最大の原因は「荷待ち時間が長い、発生することが多い」ことだと言われています。 令和7年8月8日公表 労働基準監督署等が自動車運転者を使用する事業場に対して行った令和6年の監督指導、送検等の状況を公表します|厚生労働省 現場では、「優越的地位の濫用だと荷主に訴えたところで、仕事を切られることにもなりかねない」という強い懸念があり、立場の弱さが問題解決を阻んできました。 法改正がトラック業界にもたらす変化 この状況に対し、今回の法改正では、以下の点でトラック業界の取引環境改善が期待されています。 発荷主との取引の対象化...
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2025年11月22日 ∙ 3 分
価格交渉はどう変わるか?改正下請法が定める「価格決定」と「支払い」の新ルール
一方的な価格決定はNG。中小受託事業者の資金繰りを圧迫する手形も禁止に 改正下請法は、公正な取引を実現するため、具体的な商慣習の是正に踏み込んでいます。ここでは特に重要な二つの変更点、「協議を適切に行わない代金額の決定の禁止」と「手形払等の禁止」について解説します。 協議を適切に行わない代金額の決定の禁止 従来の下請法には、代金を不当に安く買い叩く行為(買いたたき)を禁止する規定がありましたが、今回の改正では、価格交渉プロセスに着目した規定が新設されました。 • コストが上昇しているにもかかわらず、発注者側が協議に応じなかったり、コスト増に見合わない価格を一方的に決定したりする慣習が、価格転嫁を阻害していました。 • 中小受託事業者が価格協議を求めたにもかかわらず、協議に応じない、または必要な説明を行わないなど、一方的に代金を決定して中小受託事業者の利益を不当に害する行為が禁止されます。 • これは、単に価格が低いかどうかだけでなく、価格交渉の場が適切に設けられ、必要な情報交換や説明が行われたかが問われることを意味します。価格決定のプロセスが重要になります。...
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2025年11月18日 ∙ 3 分
「構造的な価格転嫁」の実現へ。令和8年施行「下請法・下請振興法」改正の全体像
令和8年1月1日、日本の取引慣行に大きな影響を与える「下請法」と「下請振興法」の改正が施行されます。この法改正は、物価上昇を上回る賃上げの実現を目的とし、サプライチェーン全体でコスト増を適切に価格に転嫁させる「構造的な価格転嫁」の実現を目指すものです。「賃上げ」は「物価上昇」を上回ることができるのか、会計的にちょっと疑問ではあるのですが・・・。 1. 法改正の背景 なぜ今、改正が必要なのか 近年、労務費、原材料費、エネルギーコストが急激に上昇しています。中小企業が賃上げの原資を確保するためには、コスト上昇分を価格に適切に転嫁することが不可欠です。 しかし、実際には、協議に応じない一方的な価格決定など、受注者に負担を押し付ける商慣習が根強く残り、価格転嫁を阻害してきました。こうした課題を解決し、取引の適正化を一層推進するために、複数の政府方針に基づき、有識者の議論を経て今回の法改正が決定されました。 2. 改正の柱 「対等なパートナーシップ」への転換 今回の法改正は、単なる規制強化に留まらず、発注者と受注者がより対等なパートナーシップを築くことを促進する内容を含んでいます。...
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今鶴 孝
脚本
その他
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