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「月45時間」の一律指導、見直しへ

執筆者の写真: 今鶴 孝
今鶴 孝
9月2日
読了時間: 3分

36協定の「運用」が問われる重要な方針転換です。


どんなことが公表されたのか


2026年8月19日、厚生労働省が時間外労働に関する相談支援・監督指導の見直しを公表しました(注1)。2026年9月1日から、全国で運用が始まっています。


対象になるのは、36協定に「特別条項」を設けて、月45時間を超える時間外労働をさせることがある事業場です。特別条項自体は珍しいものではなく、繁忙期のある業種を中心に、多くの会社が締結しています。


これまでの「一律指導」と、何が変わるのか


これまで:時間外労働が月45時間を超えていること自体が着目され、「時間数を減らしてください」という一律指導が行われる傾向がありました。


これから:時間数の超過そのものではなく、36協定に定めた「健康及び福祉を確保するための措置」が、実際に機能しているかが重点的に確認されます。


つまり、「45時間を超えたらアウト」という単純な線引きから、「超える場合の備えができているか」を見る指導へと、視点が移ったということです。


健康福祉確保措置とは


特別条項付き36協定を結ぶ際は、あわせて「健康及び福祉を確保するための措置」を定める必要があります。代表的なものは次のとおりです。

  • 医師による面接指導

  • 代償休日・特別休暇の付与

  • 定期的な健康診断

  • 産業医等による助言・指導

  • 深夜業の回数制限

これらは協定書に「実施する」と書くだけでなく、実際に運用され、記録が残っていることが重要になります。

今回の見直しは、この「書いてあることと、実際にやっていることの一致」を、より丁寧に見ていく方向へ、フェーズが一段上がったものといえます。

協定届、特別条項

今、確認しておきたいこと


  • 自社の36協定・特別条項の内容を、あらためて確認する

  • 協定書に記載した健康福祉確保措置が、実際に実施されているか点検する

  • 面接指導の実施記録、休日取得記録などが、きちんと保存されているか確認する

  • 特別条項を使った回数(年6回まで)が、正しく管理されているか確認する

「時間数は超えていないから大丈夫」ではなく、「超えた場合の手続きが、書類どおりに機能しているか」という視点での点検が、これからは求められます。


背景と対応


今回の見直しは、2026年7月21日に閣議決定された成長戦略等を踏まえたものとされています(注1)。あわせて、働き方改革推進支援センターに専門相談窓口が設けられ、36協定の締結や柔軟な労働時間制度の活用についての相談支援も強化されています。


弊所がご支援できること


  • 36協定・特別条項の内容の再点検

  • 健康福祉確保措置の運用設計(記録の残し方を含む)

  • 面接指導・休日取得等の実施状況の棚卸し


「うちの協定、このままで大丈夫だろうか」という段階でも構いません。

まずはお話をお聞かせください。



注1:出典 厚生労働省「時間外労働に関する相談・支援及び監督指導の見直しについて」(令和8年8月19日公表) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75454.html


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